精神疾患を発症して離職・・失業給付はどうなる?

元インフラエンジニアの @megrepper です。

 

私は、2016年11月に前職をうつ状態の悪化を理由として自己都合により会社を退職しました。

その後は、2016年12月に精神障害者保健福祉手帳を取得、2017年2月末までは主治医に就労不可を

言い渡され療養していたのですが、3月になって主治医より就労の許可が出たため、障害者枠で

ハローワークに登録、現在は失業給付を貰いながら求職活動をしています。

 

今回は、私が失業給付を受けるようになるまでのことを書いてみたいと思います。

2016年11月末に自己都合にて会社を退職

私は2014年6月から2016年11月まで前職のIT企業にてインフラエンジニアとして勤務をしていた

のですが、2016年初頭より体調を崩し始めました。最初の頃は服薬でどうにかこうにか勤務を

続けていたものの、7月頃からは欠勤も目立つようになり、8月には溜まっていた有給休暇もすべて

使い果たしてしまいました。

 

詳しくはこちらの記事もどうぞ

インフラエンジニアって? megrepperのちょっと昔のお仕事事情

 

欠勤は秋を過ぎても増える一方で、この頃から私は「近いうちに会社を辞めることになるかもしれない」

と考えるようになり、主治医に「次の就職先は障害者雇用を考えたい」との話をし、精神障害者保健

福祉手帳の申請を進めることにしました。

 

11月に入る頃には所謂出社拒否のような状態になり、会社にまったく出勤することができなくなりました。

 

その話は所属長を通じて人事にも伝わり、11月下旬には人事担当者との面談が設定され

私はそこで退職の意思を伝え、2016年11月末で会社を退職することになりました。

離職票と障害者手帳を持ってハローワークに行く

12月になってすぐに会社から離職票が届き、それを追いかけるように精神障害者保健福祉手帳が

手元に届きました。私はそれを持ってハローワークへの障害者枠での登録と、雇用保険の手続きに

早速出かけたのですが、ハローワークの職員さんはこんなことを言いました。

 

職員さん
障害者枠での求職登録には、まず「働けるかどうか」を確認するため、主治医の意見書をもらってきてください。
職員さん
あと、求職登録と同時に雇用保険の手続きもされるんですよね? 障害の発現を理由に離職した場合は、失業給付の給付制限期間の3ヶ月をなしにすることができます。これも主治医の意見書で証明できますので、必ずもらってきてください。

 

ご存知の方も多いかもしれませんが、通常失業給付は自己都合で退職した場合、3ヶ月間の

給付制限期間7日間の待機期間を経なければ支給開始とならないことが多いのですが、

期間の定めのある労働契約が更新されなかったことや、その他やむを得ない理由により離職した

場合は「特定理由離職者」という区分に該当することになり、その場合は失業給付の

3ヶ月間の給付制限期間が無くなります。(待機期間の7日は待たなければなりません。)

 

  1. 期間の定めのある労働契約の期間が満了し、かつ、当該労働契約の更新がないことにより離職した者(その者が当該更新を希望したにもかかわらず、当該更新についての合意が成立するに至らなかった場合に限る。)(上記「特定受給資格者の範囲」の2.の(8)又は(9)に該当する場合を除く。)(※補足1)
  2. 以下の正当な理由のある自己都合により離職した者(※補足2)

    (1) 体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、視力の減退、聴力の減退、触覚の減退等により離職した者

    (2) 妊娠、出産、育児等により離職し、雇用保険法第20条第1項の受給期間延長措置を受けた者

    (3) 父若しくは母の死亡、疾病、負傷等のため、父若しくは母を扶養するために離職を余儀なくされた場合又は常時本人の看護を必要とする親族の疾病、負傷等のために離職を余儀なくされた場合のように、家庭の事情が急変したことにより離職した者

    (4) 配偶者又は扶養すべき親族と別居生活を続けることが困難となったことにより離職した者

    (5) 次の理由により、通勤不可能又は困難となったことにより離職した者

     (a) 結婚に伴う住所の変更

     (b) 育児に伴う保育所その他これに準ずる施設の利用又は親族等への保育の依頼

     (c) 事業所の通勤困難な地への移転

     (d) 自己の意思に反しての住所又は居所の移転を余儀なくされたこと

     (e) 鉄道、軌道、バスその他運輸機関の廃止又は運行時間の変更等

     (f) 事業主の命による転勤又は出向に伴う別居の回避

     (g) 配偶者の事業主の命による転勤若しくは出向又は配偶者の再就職に伴う別居の回避

    (6) その他、上記「特定受給資格者の範囲」の2.の(11)に該当しない企業整備による人員整理等で希望退職者の募集に応じて離職した者等

    (引用: ハローワークインターネットサービス)

 

どうやら私の場合は、(1) 体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、視力の減退、聴力の減退、触覚の

減退等により離職した者に該当するようです。

 

megrepper
ということは、精神疾患が原因で退職した場合、それを客観的に証明できれば、給付制限は無しになるのね。

 

これはありがたい制度です。ぜひ覚えておきましょう。

主治医の意見書を貰いに病院へ。しかし就労不可を命じられる

「早く失業給付の手続きがしたい」と考えた私は、ハローワークに出かけたその週のうちに

かかりつけのクリニックへ「主治医の意見書」を貰いに行きました。いつも通りの診察を終えて

「ハローワークで障害者枠の求職登録をするために意見書を書いてください」と主治医に

お願いしたところ、なんと主治医はこんなことを言い始めました。

 

精神科医
これって就労の可否を書く書類だよね? これに就労可能って書いちゃうと失業給付を貰いながら、求職活動をすることになるんだよね?
megrepper
そうですね。ハローワークにも定期的に通って、求職活動の証明も取らないといけませんね。
精神科医
うーん、megrepperさんの場合は少なくとも2ヶ月は自宅で静養したほうが良いと思うなぁ。今は就労可って言える状態じゃないです。
megrepper
マジですか・・・。

 

そんなわけで、年内中の失業給付の受給は諦めることになりました。

再びハローワークへ。受給期間延長申請書を書くように言われる

主治医に「就労不可」を言い渡されてしまったため、失業給付の手続きはどうなるんだろうと

再度ハローワークへ行ったところ

 

職員さん
お医者さんに就労不可と言われちゃったんですね。では、雇用保険の受給期間延長申請を出してください。またお医者さんに就労可能と言っていただけるようになったら、改めて意見書を書いてもらって、ハローワークに持ってきてください。

雇用保険の手続きは意見書が揃ってからになりますので、お預かりしていた離職票などは一旦返却しますね。

 

と言われました。

 

受給期間延長申請とは、雇用保険の受給資格はあるものの、何らかの理由によって「求職者」

とは認められない状態になった場合に、再度求職活動ができるようになるまでの期間

雇用保険の受給資格期間を猶予することのできる制度です。(あくまで受給資格のある期間を

延長するためのもので、手当の支給日数が伸びるわけではありません)

 

病気やけが、妊娠、出産・育児、病人の看護などの理由ですぐに働けない方は、
「失業」の状態と認められないため、雇用保険の基本手当を受けることができません。

雇用保険の受給期間(有効期限)は離職してから1年間と限られており、
通常、離職してから一年を超えてしまうと雇用保険の給付が受けられなくなります。

そこで働ける状態になるまで雇用保険の受給を保留しておく受給期間延長の手続きがあります。

受給期間延長の手続きができる方
(1)病気やけが、妊娠・出産などですぐに働くことができない方
(2)60歳以上の定年等により離職し、しばらく休養したい(仕事を探さない)という方

これらの方は基本手当を受けることはできませんが、受給期間を延長できます。

受給期間を延長すると通常1年の受給期間(有効期限)を
最大3年間(又は1年間)伸ばすことができます。

(引用: 大阪ハローワーク)

 

こうして、私は2ヶ月の療養に専念することになりました。

 

2ヶ月後、やっと主治医の意見書を貰えることに

療養に専念すること2ヶ月、2月になったある日の診察で、私は再度「意見書を書いてください」と

主治医にお願いしてみることにしました。

megrepper
年末からそろそろ2ヶ月になりますが、意見書を書いてくれませんか?
精神科医
最近は調子も良さそうですしね・・分かりました。書きましょう。

 

ようやくゲットした意見書の書式はこんな感じです。

個人情報が多量に含まれるのでモザイクだらけですが、結構細かい質問事項があるのが分かります。

 

(・・てか、病名欄が「統合失調症/躁うつ病/てんかん」が選択肢になってて、その他は記入式に

なってる辺り、精神障害者専用って感じがしますが、その他の様式もあるのかな?)

 

 

ハローワークから雇用保険受給資格者証が発行された

主治医の意見書を無事に貰い、再度離職票をともにハローワークへ持参すると手続きはあっけなく完了。

7日後の指定された曜日に、ハローワークへ初回の失業認定に来るようにと言われました。

そうして、7日後の初回認定日に再びハローワークへ行くと「雇用保険受給資格者証」と、4週間後の

日付が記載された「失業認定申告書」を渡されました。

こうして無事に失業給付を受けることになった私ですが、障害者枠で失業給付を受ける&ハローワークへ

登録するメリットがいくつかあります。次の項目で見てみましょう。

障害者枠でハローワークに登録するメリットとは

障害者枠でハローワークに登録するメリットはなんといっても、失業給付の日数が健常者と比べて

格段に手厚いところにあります。雇用保険法令上障害者などは「就職困難者」という扱いになり

下記のように失業給付の支給日数が大幅に増えます。また、「就職困難者」は精神障害者以外にも

以下のような方が該当します。

 

<就職困難者に該当する者>

  • 身体障害者
  • 知的障害者
  • 精神障害者
  • 刑法等の規定により保護観察処分中の者
  • 社会的事情により就職が著しく阻害されている者

<就職困難者の失業給付日数>

雇用保険の被保険者であった期間 1年未満 1年以上
45歳未満 150日 300日
45歳以上
65歳未満
150日 360日

 

私の場合45歳未満なので、所定給付日数は300日になりました。

 

また、就職困難者の場合、失業給付の支給要件である「雇用保険の被保険者期間」にも緩和があり

通常12ヶ月以上の加入期間が必要なところ、倒産や解雇、雇い止めなどの一定の条件を満たせば

6ヶ月の雇用保険被保険者期間でも失業給付の対象となる場合があるそうです。

 

さらに、失業給付の支給に必要である

  • 求人への応募
  • ハローワークでの職業相談
  • ハローワークが実施する求職活動支援セミナーへの参加
  • 公的機関や登録のある職業紹介事業者が実施する、企業説明会などへの参加
  • 就職に必要な国家試験・検定試験などの受験

上記のような「求職活動実績」にも緩和があります。

 

健常者の場合ですと、4週間に2回これらの求職活動を行い、失業認定申告書に報告をしなければ

なりませんが、就職困難者の場合は4週間に1回で済むことです。失業給付でネット検索をすると

「楽に求職活動実績を作る方法」なんて健常者向けサイトがゴロゴロありますが、就職困難者の場合

失業給付の支給期間も長く、マイペースに就職活動を進められるこうした緩和は本当にありがたいです。

ここまでのまとめ

今回まとめた体験談は、障害者手帳と主治医の意見書が揃っており、比較的スムーズに

失業給付の給付制限期間と給付日数の緩和を受けることができたケースです。

 

下記のサイトによれば、統合失調症・躁うつ病・てんかんの場合は、障害者手帳が無くとも

「主治医の意見書」さえあれば、就職困難者として認定を受けることができる、または

障害者手帳が交付前であり、手元に障害者手帳の取得申請書の控えのみがある場合でも

就職困難者に認定されることがあるとの記述がありますが、私の感想では手帳が

手元にあることに越したことはないという印象です。

 

職安で聞いた!就職困難者の認定条件と障害者雇用の現状!

http://www.sonzaisyoumei.net/2016/05/blog-post_3.html

 

就職困難者として失業手当(雇用保険の基本手当)を受ける

http://tomoutsu.com/shushoku-konnansha/

 

特に私のブログのターゲットである「双極性障害」の方々は、ほぼ間違いなく障害者手帳は

取得できるはずなので、「病気を隠して一般雇用で働いているけれどもう限界・・!」という方は

セーフティネットとして障害者手帳を取得しておくことを強くお勧めします。

 

(手帳を取得すると会社にバレるのでは?という方もいらっしゃいますが、所得税の障害者控除

などを会社に申告する年末調整などに書かなければ、まずバレることはありません。)

 

障害者手帳取得に関する情報については、機会があれば詳しく記事にしたいと思います。

それではまた!