
双極性障害を抱える元インフラエンジニア @megrepper です。
みなさんはIT業界勤務と聞くとどのようなお仕事を思い浮かべるでしょうか? プログラマー?システムエンジニア?ネットワークエンジニア…etc
そんなあなたに、megrepperが経験したIT業界の職種について教えちゃいます。
目次
ITエンジニアは誰でもなれるって本当?
・・嘘みたいな話ですが、本当です。
ITエンジニアというと大学でコンピューターサイエンスを学んで学位を取り、企業に就職しているイメージですが、文系学部卒でもなることができます。それどころかITエンジニアには業務を独占できる資格(例えば医師免許とか、弁護士資格が有名ですね)が一切必要ないため、なんなら明日からでも名刺を剃ってエンジニアを名乗ることができます。
とはいっても、大体はIT企業に就職後、研修などを経て配属されることが多いのですが、研修といってもせいぜい半年くらいが目処で、未経験からでもエンジニアデビューする方はとても多いのです。
実際の求人情報を見てみましょう。 未経験者でもかなりの求人があることがわかりますね。(未経験者ばっかり採るところは、ブラック企業がほとんどと言っても過言ではないのです・・)
ちなみにお給料のほうはというと、これは会社にもよりますが一般事務職などのバックオフィス系よりは多少高額なものの、大半の会社が平均的サラリーマンとほぼ同等の給与設定をしていると聞きます。
職場といえば、他の部署よりもPCやネットワーク機器などの備品が多いものの、デスクワークをしているビジネスマンと変わりありません。外資系の一流企業を除けば、職場にバランスボールがあったり、社食がバイキングだったり、カウンターバーが備え付けられているなんてことはないです(笑)
そんな私も未経験者採用でした・・。
私は訳あって26歳で大学を卒業したのですが、(大学はまったくコンピューターサイエンスと関係のない文系学部でした)中学生の頃からLinuxを使ったサーバー構築を趣味にしていたことから、ろくに就職活動もせずIT企業を志望、そんな私でも呆気無く採用してくれるブラック企業がありました。
てなわけで、いきなりIT業界デビューをした私でしたが、業界未経験でサーバーやネットワークを触るエンジニアには当然なれず。PCヘルプデスク(所謂サポートセンター勤務ですね)のお仕事からキャリアをスタートさせました。ちなみに業務内容は、企業で使われるWindowsクライアントPCの基礎を押さえていれば私にも十分務まるレベルでした。
ヘルプデスクはエンジニアじゃねーだろ!! という方も、もう少しお付き合いくださいね。
一年でスピード転職。サーバー運用エンジニアの道へ
そんなわけで、順調にヘルプデスク業務を覚えていた私ですが、元々なりたかった職種「インフラエンジニア」への憧れは増すばかり・・。当時の私は中古サーバーやネットワーク機器を買い込んでは、自宅に検証環境を作り自宅のサーバーやネットワーク機器を実際に動かして勉強の毎日を送っていました。
それと同時に転職活動をスタート! 売りはもちろん己の勉強熱心さだけというこれまた未経験の無謀っぷり。
しかし、そんな私を見込んでか「自社勤務で、リモートにてお客様先のサーバー運用をする仕事に就いてみないか?」という企業に無事内定をもらうことができました。
サーバー運用エンジニアからインフラエンジニアになった
二度目の未経験からの就職活動を終えて、1年を経過する頃にはサーバー運用業務にも大分慣れ、定常業務をそつなくこなせるようになった頃に、今度は三度目のチャンスがやってきます。その出来事はというと・・。
・お客様先の運用プロジェクトが他社へ移管されることになった!
→現運用チームのリーダとし移管調整をせよ!
・それを成功させたあかつきには、自社内インフラ全般の設計・構築チームへ異動!
→インフラエンジニアとしてサーバー・ネットワークの設計構築から運用まで関わってもらう!
まさにキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!という感じでした。晴れて「サーバ運用エンジニア」から「インフラエンジニア」へのステップアップです。ところで、ここまでに「ヘルプデスク」→「サーバ運用エンジニア」→「インフラエンジニア」という3つのお仕事が登場しましたが、狭義のインフラエンジニアは、3番目のお仕事を指します。インフラエンジニアの職域は多岐にわたり、例えば
- 導入するサーバーやネットワーク機器が既存のネットワーク的にどのような構成で動くのか、そのサーバーやネットワーク機器に必要なスペックや機能を定義する「設計」というお仕事
- 実際に機器に設定をしてシステムを作り上げていく「構築」というお仕事
- その機器が正しくサービスの中で動くのかということをテスト項目に従って試験する「検証・テスト」
- 実際に機器が動き始めてから必要になってくるユーザーアカウントを追加したり、メンテナンスをしたり、サーバーやネットワーク機器に障害が発生した際に復旧対応を行う「運用・保守」といったお仕事
といった感じに、設計〜構築〜運用保守すべてのフェーズに関わることになります。私もサーバーの設計書を書く傍ら、同時にサーバ構築も行い、さらにはサーバーの設置に関わるネットワークも任されて機器の設定変更手順書を作成したり、機器に障害が発生した際に24時間電話呼び出しを受け持つエスカレーションという業務にも就いていました。
その後はどうなったのか・・・?
結果から言うと、システムを作り上げる前に自分が壊れちゃいました・・。
Linuxサーバー構築には自主学習で多少の自信があったものの、それも業務で求められるシステムとなると話は別。サーバーの設計書なんて当然一度も書いたことがありません。しかも、ネットワーク機器に関しては完全なシロウトの私には荷が重すぎました。あれよあれよという間に体調が悪くなり、気分はうつ状態へ急降下。終いには有給を使い果たして欠勤が続くようになりました。
ふぇえ…。基本設計と詳細設計、構築とテストまで担当とか無理だよぅ。
— megrepper@双極性障害II型 (@megrepper) June 1, 2016
帰宅したけど、風呂に入るのがしんどいくらいの鬱なのでリスパダール飲もう。
— megrepper@双極性障害II型 (@megrepper) August 31, 2016
また、仕事で何よりも怖かったのが「定例」と呼ばれるチームミーティングです。
プログラマーとかだと「レビュー会議」なんて呼ばれたりもするそうですが、この会議では頻繁に私の作った設計書や手順書の矛盾点を指摘されました。私の愛読しているブログ「双極性男子のあたまのなか」のライターである、ほっしー氏(この方はプログラミングを行う元システムエンジニアです。)も、配属間もないうちから大きな仕事を任されて、レビューでコテンパンにやられたことがあるんだとか・・。
私もこれが最後のダメ押しとなり、あえなくインフラエンジニアという看板を下ろす羽目になりました。
インフラエンジニアになってみての感想
確かにとてもやり甲斐のある仕事だと思います。ただ、私のように中途採用であれよあれよという間にインフラエンジニアになってしまうと、かなり痛い目を見ることになるのは必至です。(本当は中途採用でも「未経験者」なので、徐々に仕事を与えてもらえれば良かったのかもしれませんが、そうも行かないのが昨今の企業事情でしょう。)
・・と、ここまで、華々しく見えるIT業界を約3年で駆け登ったmegrepperのお仕事事情を読んでくださった方。ありがとうございました。
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